沖縄産の完熟マンゴー、アップルマンゴー、キーツマンゴーの販売 完熟マンゴー.com
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第15回 ヤンマー学生懸賞論文

山本貴之、中泉匡央、鈴木基世、西川在

高級農産物のネット販売と今後の展望

はじめに

今日、日本では外部からの圧力によって、よりいっそうの農産物の自由化を強いられつつある。もし防ぐ手立てがなく、今後自由化が進めば、近い未来、日本の農業は危うい状態になるであろう。しかし、そのような現状の中にも、活路はきっと見い出せるはずである。

日本の農産物はコスト面においては、輸入品にたちうちできない。しかし、質の面では日本の農産物は芸術品とも呼ばれるように世界トップクラスである。世の中には、高級農産物への需要が確実に存在する。そこに目をつけ活かすことができれば、日本農業衰退は免れるのはもちろんのこと、逆に特定の農産物において輸出国になりうる可能性もある。

 農産物の今後の展望というテーマはあまりに漠然とした壮大なテーマである。そこで我々はテーマを高級農産物のインターネットを介したマーケティングにしぼることにした。インターネットは近年普及したばかりのサービスであり、これを利用した産業が今日急速に発達している。そのような背景から、インターネットを介した流通経路はまだ発展途上であると思われる。よって、今後の発展に大きな可能性があるであろう。また高級農産物に絞った理由として、毎日消費する低価格の農産物よりも、口にする頻度の低い高級農産物の方がネット販売に適していることが挙げられる。このことは、感覚的に理解していただけると思う。 

論文ではマンゴーのネット販売の成功事例を検証し、それを足がかりに高級農産物の今後の展望を探りたい。

第一章 農産物はネット販売に向かない?

第二章 マンゴーのネット販売の現状

第三章 検索エンジンのシステム

第四章 マンゴーのネット販売における成功事例

第五章 結論・まとめ

 

第一章 農産物はネット販売に向かない?

近年のインターネットの発達はめざましい。図1は棒グラフがインターネットの利用者数、折れ線が人口普及率を示している。平成9年末に 1,155 万人だった利用者数は、昨年末には 7,730 万人とすさまじい勢いで増えている。人口普及率で見ても、昨年末に 60.6 %と、実に国民の 6 割がインターネットに接していることになる。


※数値は総務省情報通信政策局『通信利用動向調査報告書』より

このようなインターネット全盛期に、ネット上のホームページを介して商品を販売する「ネット販売」で、日本農業の振興をはかることはできないだろうか。

本来、ネット販売と相性のよい商品はデジタル化しやすい商品である。人材派遣業や保険、金融商品などが例としてあげられる。これらの商品は、デジタル化してネット上でやりとりすることで手間がはぶける。また、商品が情報であるため、実際の商品と顧客の思い描く商品の間にギャップの入り込む余地がない。

一方、「物」である農産物はネット販売と相性がよいとはいいがたい。ネット販売では顧客が店舗を訪れる手間ははぶけるものの、物であるので、実物を輸送しなくてはならず、輸送費と販売者側の手間がかかる。この点では、架空ですむデジタル商品にはかなわない。さらに、生ものである以上、農産物はその間に痛む可能性があり、輸送にはリスクがともなう。また、顧客が想像していた商品と異なることも大いにありうる。ホームページ上のデジタル情報では味、手触り、風味は伝えられない。さらに、工業製品とは違い口にいれるものなので、自分の目で確認し、手で触れることのできないネット販売で購入することに抵抗がある人もいるだろう。また、農産物は痛み易くストックができないため、注文が殺到するとすべてには対応できないという欠点もある。

 以上、たくさんの欠点をもっているにも関わらず、農産物のネット販売は年々拡大しているという。以下から高級農産物の一つである「マンゴー」をとりあげ、検証し、その理由を明らかにしたいと思う。

第二章 マンゴーのネット販売の現状

 マンゴーはインド北部からマレー半島にわたる地域を原産地とし、 4,000 年以上の栽培の歴史を持つウルシ科常用樹の果実である。日本にはフィリピン、メキシコなどから輸入されおり、平成 15 年全体の輸入数量は約1 0,300 トンとなっている。赤色のアップルマンゴー、緑色のキーツマンゴーなどいくつも種類がある。日本では国内生産の8割を占める沖縄を中心に、宮崎、鹿児島などで生産されている。沖縄で営利を目的としてマンゴーが栽培されはじめたのは昭和 59 年であり、まだ最近のことである。ここで注意したいのは、日本で主に栽培されているアップルマンゴーは1個約 300-500g 、 1,500-2,000 円(最高級のものは 5,000 円することもある)であるが、代表的な外国産であるフィリピンの黄色いペリカンマンゴーは 1 個約 250g 、 100-300 円と日本産に比べて圧倒的に安いということである。日本産は贈答用に使われる「高級農産物」であるが、外国産はどちらかというと自家・日常消費に適したものである。日本産で産地直送の場合、樹上で熟したマンゴーをそのまま送れて、新鮮なおいしさを届けられることが強みである。

近年のマンゴーブームの影響もあってか、宮崎では県をあげて積極的にマンゴーの栽培に取組んでいる。また、9月末にブラジル産マンゴーの輸入解禁も決まり、今最もホットな果物であると言える。

沖縄のマンゴー栽培推移は図2の通りである。豊作と不作の波があるものの、生産量はゆるやかに伸びていることがわかる。


※数値は沖縄県ホームページ  http://www.pref.okinawa.jp  より

※ 平成 10 年度の生産量大幅減は暖冬、長雨、日照不足による

では、実際にマンゴーをネット販売しているのは、どのようなホームページなのだろうか。大手検索サイト Google (検索サイトについて詳しくは次章)で「マンゴー」を検索したところ、 10 月現在でスポンサーリンクが3件、検索が約 145,000 件ヒットした。また、こちらも大手検索サイトである Yahoo ではスポンサーリンクに1件、 ” ショッピング>果物>マンゴー ” というカテゴリに7件の登録がされていた。そのうちマンゴーのネット販売を行なっているページをひとつひとつ見ていくと、ホームページの運営者(ホームページを製作し、更新する者)は大きく分けて農家と仲介業者の2種類いることがわかった。ここで仲介業者とは、農家から農産物を買上げて販売する、もしくは農家の代わりに販売契約をおこなって手数料をとる者のことである。 Google 検索上位の 30 件と Yahoo 登録の7件を集計・分類すると、それぞれ図3、図4の結果になる。

まず、どちらの結果でも、農家は仲介業者より少ないことがわかる。単価の安い野菜や果物に比べ、高級品であるマンゴーのネット販売は農家にとって利益があがりやすいのにもかかわらずである。ホームページ運営についての知識不足、購入者への個別配送などの手間が農家の足を踏み止めていると思われる。

仲介業者の種類は、東京の会社(マーケティングが主な事業であり、他にネット販売はしていないようである)、沖縄のみやげもの屋、農協、沖縄の特産品を全般に扱うネットショップ、宮崎の青果小売店と多岐にわたった。

ここでショッピングモールについて触れておきたい。ショッピングモールとは、商品を販売したい企業や個人に、出店料をとる代わりに自サイト内のスペースを与えるホームページのことで、出店者にとってホームページを一から十まで自分で管理しなくていいことが利点である。上記の検索では、 Google で1件、マンゴージュース販売がヒットしたのみで、ショッピングモール内の生マンゴー販売ページにはたどりつかなかった。しかし、ネット上に存在するショッピングモールを見ると、多くの農産物が出品されていることがすぐに分かる。このことから、ショッピングモールを農家と仲介業者に加えて分析する。なお、ショッピングモールについては、大手「楽天市場」の野菜・フルーツカテゴリで「マンゴー」と検索した結果を参考にした。

農家のホームページは、 Yahoo に登録されていた2件は Google で検索された結果と重複していたので、全部で3件だった。すべて沖縄の農家で、マンゴーのみを販売しているページが2件、ドラゴンフルーツなど他の沖縄産果物を販売しているところが1件であった。仲介業者はマンゴー以外にはもろみ酢、ゴーヤなど沖縄の特産品を全般に扱っている業者がいくつか見られた。農家と仲介業者はすべて日本産のみを扱っていたが、ショッピングモールではフィリピン産、メキシコ産、オーストラリア産など外国産も幅広く扱っていた。ショッピングモールはすべて仲介業者の出店だった。ショッピングモールには農家も出店可能であるが、どうやら高い出店料(楽天の場合、基本料金 4 、 5 万円 / 月+売上に応じて加算)がネックとなっているようである。1種類かせいぜい3、4種類の農産物しか出品できない、生産量も限られている農家の場合、月決めの出店料は確かに割に合わない。

農家、仲介業者問わず、生産農家の顔、コメント、マンゴーの成長記録などの写真をふんだんに使い、マンゴーの食べ方も載せているページが数多く見受けられた。また、顧客の直筆の感想を載せているページも多くみられた。ショッピングモールでは農業に関する写真や顧客の感想はどこも載せていなかった。おそらくスペースが1ページしかないためだと思われる。

全体を通して、「有機栽培」「無農薬」と宣伝をしているところは2件のみだった。 農薬の種類や量などを詳しく明記したページはなかった。

また、BBS(電子掲示板)の設置は1件のみで、仲介業者に属する青果小売店にしか見られなかった。ホームページ訪問者は、 BBS があればメールを送るよりも気軽に質問や意見を伝えられる。 マンゴーは季節ものなので、マンゴーのみを扱っているページは通年で BBS を置いても意味はないが、出荷時期の7、8月の間だけでも設置すれば、より多くの客を呼び込めるのではないだろうか。

現在の日本のマンゴーブームにのって生産されているマンゴーアイス、マンゴープリンなどは、みな安い外国産が原料であることは容易に想像がつくが、 もし国産マンゴーで保存のきく加工品が生産され、通年販売が広く行なわれれば、マンゴーの販売戦略がかなり変わってくることが予想される。 もちろんその加工品は高品質・高価格で、かつ生マンゴーのようなブランドが確立されていなければならない。

第三章  検索サイトとページランク

もしインターネットを使ってマンゴーを購入しよう、もしくはマンゴーがどのような果物か見てみたいと思ったとき、ほとんどの人はまず「マンゴー」または「マンゴー販売」といったキーワードを検索サイト( Yahoo、goo、Google等)に入力する。Web上には数え切れないほどのページが存在していることはご存知のとおりであり、個人的にURLを知っている場合を除き、その数多くのページの中から特定のページを見つけ出すのは、独力では(検索サイト無しでは)ほぼ不可能といっていいほどである。自分の知りたい情報をインターネットで調べるとき、検索サイトは大きな力を発揮する。ゆえにネット販売者にとって検索サイトの重要性は多大なるものがある。

以下では「検索サイト」がどのようなシステムで成り立っているのかという事と、生産者側に立って、検索サイトを利用するためのコスト、後に説明するページランクの原理をふまえたうえで、 Web上で上位に立てる方法を述べ、ネット販売にアプローチする。

まず現在検索サイトは数多くあるが、それらは「ディレクトリ型」と「ロボット型」の二種類に大別できる。各々の特徴や、メリット、デメリットは以下のとおりである。

「ディレクトリ型」 Yahoo等

特徴:手動でサイトをジャンル分けし、検索サイト内に登録してあるデーターベース。

キーワードに関連したサイトを一覧表示する。

メリット:検索結果が正確。

デメリット:更新に時間がかかる。登録されてないサイトは検索できない。

「ロボット型」 Google、goo等

特徴:あらゆるページを対象に、片っ端からキーワードを集めてくる。

メリット:検索結果が多い。最新情報に強い。

デメリット:検索結果が多くて困惑する。

ここで注目して欲しいのはデメリットに検索結果が多くて困惑するという項目である。仮に検索サイトを使ってマンゴーを調べたとする。その結果 140,000 件のサイトが Hit したとしたら、その 140,000 件の全てサイトを見るであろうか。 きっと初めのほうに出る検索順位の高い、せいぜい 1〜10件目ぐらいまでしかみないであろう。よって、検索順位はページを作る生産者側にとって大きな要素となりうる。

では検索順位とはどのように決まるのであろうか。それは「ページランクの原理」によって決まる。ページランクの原理とは、 Webページへのリンク数が多ければ多いほどそのページの重要性は高いというページ外要素を順位付けの基本にして順位付けをしているものである。検索サイトにはこのページランクの原理が適用されているので、順位を上げるにはリンク数を多くするに越したことはない。しかし身内同士でリンクをはる(チェーンリンクといってページランクの減点対象となる)事や大幅な内容の更新(これによってページが認識できなくなる可能性がある)ことがある。

そのほかに知っておきたいこととして、ディレクトリ型の検索サイトである Yahooは初回に52,500円の登録料が必要となる。ホームページ運営者はこのような知識を踏まえた上で、優良なページを作る必要がある。

第四章  マンゴーのネット販売における成功事例

ネット上に実際あるサイトにアクセスし、それを基に農産物の欠点をどのように補いつつ商品を販売しているのか検証したい。

まず始めに e- マンゴーの事例を紹介する。

< e- マンゴー> http://www.e-mango.jp/mango_intro.htm

沖縄にある合資会社ドリームオンデジタルが経営しているサイトの一つである。 1999 年に設立され従業員数は 5 名と少数である。サイトでのマンゴー販売だけでなく他にも事業をおこなっているが、ネット関連の事業のため少数で対応可能なのである。主な事業はシステム開発、ネットワーク構築、レンタルサーバー、ショッピング運営などである。 e- マンゴーはショッピング運営で管理しているサイトの一つであり、主な業務内容は、顧客から注文をとりまとめ農家に発送させる仲介業である。よって実際に商品の生産はおこなっていない。

e- マンゴーは Google で検索すると、上位に位置づけされるサイトである。理由を考えると、 Google でスポンサーサイトになっており、そのため上位にくると考えられる。検索した際に、上位に位置することは客のサイトに訪問のために大変重要である。

サイト内ではマンゴー購入を顧客にうながす工夫として、実際の商品情報とはあまり関連のないマンゴーという種の説明、マンゴーの効能、さらにマンゴーの食べ方まで詳しくのせてある。その上、マンゴー農園の風景もサイトにのせており、頻繁に更新して顧客に生産現場の情報を提供している。従来の店舗では、このような情報を商品に付加することはできなかったが、これが可能とするのはデジタルなので情報を大量に提供できるネットの利点である。また、マンゴー農園に生産者の顔、生育状況などをのせるなど、生産現場を消費者に伝え、商品へ安心感、親しみをわかせるなどの工夫もしてある。また、農園の風景を利用しサイトの更新を頻繁におこなうことは、サイト運営者の情熱が伝わりやすく、集客につながる。

商品の紹介では、鮮明な写真をのせて顧客にイメージをつかませやすくしている。また、商品の甘さ、大きさなどをグラフにして、よりイメージをつかみやすくし、実際の商品と顧客のイメージのギャップを最小限にしている。また、商品は優A品や優 B 品などの質のよいものそろえており、わざわざ取り寄せて食べる価値のある高価な物をそろえている。そのため、値段は 3,000 〜 5,000 円 /kg 程度と高くなっているが、この高級感が逆に顧客の購買意欲をかきたてていると考えられる。

注文は電話もしくはインターネットで受け付けており、電話なら 10 時〜 17 時まで注文を受け付けており、インターネットでは 24 時間注文を受け付けている。少ない人手で 24 時間対応可能なのはネットの利点である。

支払方法は、銀行振込または郵便貯金の代金引換であり、入金後に商品を発送するシステムをとっている。ネット販売では代金の受け取り方がネックになりがちだが、入金後に発送することにより、代金未払いのトラブルをうまく防いでいる

商品の発送については前述のとおり、注文を取りまとめ、契約している農家に発送を依頼し各農家で発送してもらう形態をとっている。ただし、農産物は傷みやすいので、輸送中に痛む可能性は十分ある。対策として実際商品が痛んでいた場合には、可能であれば顧客に商品の状態をデジカメ等にとってもらい確認し、問題がある場合には、農家に同一商品の配送してもらうシステムをとっている。その再発送の場合には農家側の責任として、農家側に負担してもらっているが、そのような事例は実際にはあまりなく年間3〜5件ほどらしい。

ネット販売をするにあたって、サイトの維持費は重要なポイントである。 e- マンゴーの事例をみると、月にかかる維持費はレンタルサーバー料に約 1 万円程度である。また、他にも宣伝費として月に 15 〜 30 万かかる。ここでの宣伝はクリック型の宣伝業者に委託したものであり、クリック数に比例して宣伝費が発生する。発生する宣伝費用は、ワンクリックにつき 9 〜 30 円程度である。ワンクリック 15 円、宣伝費 20 万円と仮定すると約 13,000 クリック分の宣伝ができることになる。マンゴーの出荷時期は 7 〜 8 月の間であるが、売り上げは 600 万円程度であり、維持費、宣伝費から見ると十分採算はとれているといえる。

マンゴーにはいくつか種類があるがここでの売り上げでは、アップルマンゴーの売り上げが 9 割を占める。 600 万円という高い売り上げの要因として、質の良い高級なマンゴーを通常よりも 1.5 〜 2 倍の値段で売っていることがあげられる。ネット販売では送料がかかるため、顧客側としてはある程度値段の張るものでないと、わざわざ取り寄せてまで購入しない。また、今の時流、ユーパックなど少し珍しいものを注文して取り寄せることが流行っており、その感覚で注文する客も多いのではないだろうか。



e- マンゴーのトップページ。美しい写真とインパクトのある言葉で迫力のある宣伝をしている。

次に完熟マンゴー .com の事例を紹介する。ただし、商品の紹介の仕方、注文方法はほぼ e- マンゴーの事例と同じなので省略する。

<完熟マンゴー .com > http://www.kanjukumngo.com/

沖縄にある有限会社オキネットが経営しているサイトの一つである。 2004 年 9 月に設立された会社であり、家族 3 人で経営している。経営しているサイトは完熟マンゴー .com だけでなく、他にも沖縄茶 .com やゴーヤ .com などのサイトを運営しており、健康食材を中心とした販売をしている。今は健康食品ブームなので、これは時流にうまくのった販売戦略であるといえる。

主な業務は、農家から商品を買い取り消費者にネットで販売する仲介業である。ただし、 e- マンゴーの事例とは異なり商品を仕入れた後、自ら発送するので商品の包装に大変労力がかかるという。まず契約農家からマンゴーを仕入れた後、果実を全てチェックして、フルーツキャップをつけてフルーツシートを敷いた箱に1個ずつ包装する。シーズン中には毎月 40 ケース包装し、約 240 個のマンゴーを発送する。朝から夕方までこの作業で一日が終わるという。また、マンゴーは傷みやすいので、梱包材も通常の 2,3 倍つかって輸送中の衝撃に耐えられるようにしている

Yahoo に登録されているサイトであり、 Yahoo で「マンゴー」と検索するとすぐ現われる。

サイトを開くと、まずページ左上に代表者の顔が写真でのせてある。これにより、サイトに対して親近感がわく。さらに、顔写真の下をクリックするとスタッフ全員の顔写真がでる。店舗よりも不信感を抱きやすくなるネット販売では、このようにサイトに販売者の顔をのせ、客に親しみをわかせることも重要である。また、サイト内の文章も堅苦しい言葉はできるだけ避け、くだけた文体で冗談をまじえながら書かれており、アットホームな雰囲気をだしている。

また、完全返金制度というシステムを設けており、輸送中に何らかの原因で痛んだ場合はもちろんのこと、客が味に不満をいってきた場合にも、全額返金もしくは同一商品を再輸送するシステムをとっている。ここまでできるのは、商品への自信と顧客への心からの配慮があるためであろう。ただし、完全返金制度はリスクもあり、完全返金という極端なシステムをとっているために、シーズン中にはそのために数十万円の出費があるという。

維持費はドメイン維持費とレンタルサーバーあわせて 3,000 円程度である。仕入れ代が売り上げの 6 割くらいを占めており、もし売り上げが e- マンゴーの事例を参考として 600 万円とすると、実際の儲けは 240 万円程となる。

完熟マンゴー .com は一度商品を購入した顧客を維持することにも力を注いでいる。店舗と異なりネットでは、購入した客の記録が残るので、それをつかって積極的にリピートを促すことが可能であるし、その他ネットならではの集客方法がある。例えば、掲示板などに書き込み、口コミでネット上に情報が広げるバイラルマーケティングという戦略もある。 HP を構えて、客が来るのを待つだけでなく実際自分から動き来店を促すのは、ネットでこそ可能であり、重要な販売戦略であるといえる。

「お友達紹介プログラム」

客に完熟マンゴー .com の HP を所有してもらい、そこからお友達が来て購入すると売上げの 3 %が客に還元されるシステム。

「ポイント発行制度」

会員登録した客に、購入金額の 1 割をポイントとして発行するシステム。ポイントはオキネットが運営しているサイト内で 1 ポイント 1 円として利用できる。

「メールマガジン」

沖縄の情報や新商品追加のお知らせなどを毎月 2 回〜 3 回メールマガジンとして発行している。客と継続的な接触をとるための唯一の手段。

お友達紹介プログラムは、客が客を呼びコストをほとんどかけず客を増やす優良な手段

といえる。また、ポイント発行制度により客がリピートしやすくなる。最後に、メールマガジンによって客と継続的に接触をとり来店を促すことができる。



読んでいて楽しい内容が魅力の完熟マンゴー .com のトップページ。

第五章  結論・まとめ

結論

 以上の点から農産物のネット販売の欠点とそれを解決するための手段が浮き彫りになってきた。再度報告することになるが、ホームページ上のデジタル情報では味、手触り、風味が伝えられないために、消費者の信頼をなかなか得られないという大きな欠点がある。このことが消費者の農産物のネットでの購入の大きな壁となっているのである。

しかし今回の調査により、実際のネット上での販売サイトは農産物の詳しい説明、さらには顧客に生産現場や生産者の顔を見せるなどの工夫をし、安心感や信頼感を与える努力をしている。これはデジタル情報という中で、上記の欠点を打開する最良の解決策である。また完全返金制度システム等の工夫による顧客への配慮も充分であった。マンゴーに限らず、農産物をネットで販売するときには情報開示を第一とし、顔の見える農産品にすることで信頼や安心感を得ることが何よりも大切なことなのだ。

更には消費者にページをなるべく見てもらうために、ページランクを上げ検索サイトの上位につく努力をすることも必要である。

以上の点から、ネット販売のページをつくる上で行うべきことは

1、商品の詳しい情報をできるだけ載せる。

2、親近感を持たせるために、生産現場を見せるなどの何らかの工夫をする。

3、料金の受け渡しをはっきりする。

4、ページランクを上げ見てもらえるサイトにする。

の四つに集約できよう。

まとめ

誰もが知っているとおりインターネットの発達はここ数年すさまじいものであり、これから先もますます発展を続けるであろう。そうすると農産物のインターネット販売に注目が集まる時代が必ず来る。現在の農産物のネット販売を携わっている人々はまさにその時代へのパイオニアであり、今回の調査で発見できた 4 つの要素をページに取り入れる努力をし続ければ、いつかは消費者との「壁」がなくなる日がきっと来る。ネット上には、生産者側には広告の空間を無限に取れることや、広告費のコスト削減等の利点があり、消費者側には全国各地の農産物を瞬時に見る、または購入することができるなどの利点も多々ある。よって「壁」がなくなればそのような利点をフルに利用できることができ、高級農産物だけでなく、ごく普通の農産物も気軽にネットで購入できるようになる進化した流通の場が生まれるのである。マンゴーを事例とする高級農産物が売れ始めたのを見ると、そのような時代はもうそこまで来ているのかもしれない。

また、インターネットを利用すれば、世界中に流通ラインをもつことが可能となる。ネットによって、国内流通が活性化されるのはもちろんのこと、日本農産物の質の高さを利用し、外国語版のページを作り、海外へ売り出すことも十分考えられる。ネット販売によって、日本農業の未来に活路を見出すことができる。

参考文献

『やらなきゃ損する農家のインターネット産直』冨田きよむ . 農山漁村文化協会 .2001

『インターネットマーケティングハンドブック』杉山勝行・生井俊・武田一也・吉田雅弘 . 同友館 .2003

『 Google の秘密』 K's Production. ソフトマジック .2003

『間違いだらけの Web 戦略』加藤忠宏・杉山啓子 . 技術評論者 .2004

取材協力

e- マンゴー  http://www.e-mango.jp/

完熟マンゴー .com http://www.kanjukumngo.com/

参考ホームページ

農林水産省  http://www.maff.go.jp/

沖縄県  http://www.pref.okinawa.jp/

宮崎県  http://www.pref.miyazaki.jp/

琉球新報  http://www.ryukyushimpo.co.jp/news01/2004/2004_07/040714g. h tml

読売新聞大阪本社  http://osaka.yomiuri.co.jp/marche/2004/040619.htm

Yahoo ! Japan http://www.yahoo.co.jp/

Google 日本  http://www.google.co.jp/

楽天市場  http://www.rakuten.co.jp/

SWEET MANGO KINGDOM http://www.mango-kingdom.com/

池原マンゴー園  http://www.ikeharamangoen.jp/

沖縄蘭園  http://www1.odn.ne.jp/aaf07950/

宮古島の完熟マンゴー  http://www.14fruit.com

100% 沖縄完熟アップルマンゴー  http://www.h6.dion.ne.jp/~apap/

沖縄県産完熟マンゴー販売  http://www.e-man5.com/

たなかフルーツ  http://www.tanakafruits.com/

 

 

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